12月13日にお醤油搾りをしました。
12月とは思えないぐらいの陽気で、とても気持ちの良い搾りになりました^o^裏山の紅葉もまだ残っています。
午前中はわろうだで仕込んでいたもろみの搾り。わろうだは家族での参加が多く、子供たちもたくさんきてくれました。お母さんのおなかの中にいるときから醤油仕込みに参加してくれている子もいるのがすごい!実はうちの子供もその1人。6年という時間の流れを感じます。
まずはもろみの味見からとても良い色になってますね!
子供たちももろみの試食。これがおいしくてなかなかやめられません。中には「指一本ずつ10回味見した」という子もいたみたいです。小さなころから本物の味に触れてもらえるのも嬉しいです。
味見の結果としてばんまい仕込みの方は太陽をたくさん浴びて旨味の強い濃口に、わろうだの方は日照時間はすくないけどじっくり熟成して香りの良い薄口に仕上がりました。
さて、味見のあとはもろみを熱湯でゆるめます。
この時点ではまるでココア。これがあの澄んだ琥珀色の液体になるとはこの時点ではまったく想像できません。
子供たちも大活躍でもろみをゆるめていました。あとは搾り師さんの手で搾り袋に流しこまれ搾り器のなかに詰めていきます。
出口付近で醤油の出待ちをする子供たち(笑)スーパーヒーローでもゆるキャラでもなく醤油だというのが微笑ましい限りですね。
ついに出た!何度仕込んでもこの瞬間が一番嬉しいです。子供も大人も大興奮!歓声をあげながら味見しまくります。手のひらにためて飲んでいる人たもいましたが、それはやめましょう(笑)
よく見るとこの時点ですでに琥珀色に変わっているのがわかります。あのココアがこんな色になるなんて不思議ですね。
お醤油を搾りながら同時進行でお昼ごはんの準備。鉄の羽釜で25合のお米を一気に炊きます。お米を炊くのはいつも男性陣が中心。お父さんは火が好きです(笑)
野菜を切るのは女性陣が中心。なぜかいつもこんな感じになります。逆でも良いのにね(笑)
野菜はもちろんオガクロがお世話になっている農家さんたちのもの。今回は芋煮がメイン。こちらはてらだ農園さんの小野芋。粘りが強く柔らかくて美味しいです!ただ煮崩れしやすいので大きなセイロにたっぷり入れて蒸しあげてから鍋に投入します。
ごはんを作っているうちにお醤油はどんどん流れ出ています。ある程度たったらジャッキで圧力をかけていきます。この加減が醤油搾り師のうでの見せ所。
そして搾りも最後の最後になって一番澄んでいるお醤油ができます。これが生醤油。
とにかく香りが良く雑味もなくて「あーこれが醤油なんだなあ」と実感できます。貴重な生醤油は非加熱のまま持って帰っていただきます。
そして生醤油が出る頃にごはんができあがりました!芋煮も40人前なので味噌の量も違います。
実はわろうだのイベントでの食事は東日本大震災の炊き出しの経験から災害時の炊き出しの訓練も兼ねています。羽釜と薪を使ったやり方なら電気やガスが止まった中でも何十人分もの調理ができます。子供も大人も一度経験しておけばなんとかなるはず。そういうことを日常の中に入れ込んでいくことが本当の防災だと思います。
参加者みんなで美味しいごはんを囲みました。子供たちもびっくりするぐらい良く食べます。しかしメインはなんといっても醤油です!今回絶品だったのはこちら↓
樽から流れ落ちる醤油を羽釜で炊いたごはんに直接かけていただく生醤油ごはん!これはすごかった…。どんな料理人もかなわないんじゃないかな(笑)
そしてこちらは定番の焼きおにぎり。
炭火で焦げたお醤油が香ばしくて…。形は悪いですが味は太鼓判ですよ!
こうして1日かけて2樽のお醤油を搾りました。3月の仕込みから約9ヶ月で大豆と小麦の緑色の麹が琥珀色の醤油に変わるのだから発酵というのは本当に不思議なものです。
そして何より大切だと思うのは大人はもちろん子供たちに大豆と小麦が醤油に変わっていく過程を体験してもらえること。自分たちが手をかけたもろみがお醤油に変わり、その味や香りを喜びと共に記憶の中に刻みこんでもらうことができることだと思っています。
来年のお醤油仕込みにすでにたくさんのお問い合わせをいただいていますが、諸事情あってまだ未定の状態です。また決まり次第ご報告させていただきます。よろしくお願いします。
オーガニッククロッシング
出口
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