2012年1月12日木曜日

火入れ

まだ夜が明けきらず、空には月が残る朝7時前。
肌を刺す冷たい空気のなか、かじ蒸しの火が入りました。
昨日吹いていた強い風が嘘のように静まり返り、
抜けるように青い空にそびえるこしきが美しいです。
火を入れていた村の方に「風がおさまってよかったですね」
と声をかけると
「風はおひさんが上ってから吹くんや」と教えてくれました。
楮が蒸しあがるまで約2時間。しばし休憩です。

先ほど「かじ」と「こうぞ」の違いについて教えていただきました。
どちらも楮と書きますが、違うものだそうです。

昔はかじも太布に使われていましたが、いまではこうぞがほとんどで、
かじは使われていないそうです。
かじで織った太布は、太布資料館にも一枚だけしか残っておらず、
復活させようという話が進められているようです。
ただかじとこうぞは太布の材料を指す言葉として
同じように使われる
ことが多いようです。
今日行われる行事も、材料としてこうぞを使っていますが
「かじ蒸し」という名称で行われています。

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